投資の世界にも格言というものがありまして、以下のものは有名です。
〇頭としっぽはくれてやれ
〇売るべし買うべし休むべし
〇もうはまだなり、まだはもうなり
〇人の行く裏に道あり花の山
これらの格言とは違いますが、海外の有名な言葉を三つ紹介したいと思います。
超有名なので、記事タイトルを見て知っていると思った方は読み飛ばして下さい(笑)
まだ初心者の方にお送りしたいと思います。
チャールズ・エリスの名著「敗者のゲーム」 より。
「敗者のゲーム」 ではタイミング投資はしていけないと述べています。
ベストデーを逃すとリターンの平均水準が大幅に低下してしまうからです。
S&P500の1980~2016年の年平均リターンは11.4%でした。ところがさらに調べると・・・
〇ベスト20日を逃した場合は7.7%に低下
また別の調査では72年間のうち5日間のベストデーを逃すと、配当を再投資しない場合、複利で50%近く損をするというのです。
“稲妻が輝く瞬間”がベストデーなのですが、上手く稲妻だけを見ようとしても72年間の中から5日だけを掴むことは不可能ですよね。
個別株投資のプロの9割以上が長期ではインデックス投資に勝てないと言われています。
そんな中で、インデックス投資を長期で行う有効性を訴えているのです。

フランスのの経済学者トマ・ピケティの名著「21世紀の資本」より。
ピケティー氏は、18世紀までさかのぼって各国の経済データを分析しました。そして以下の発見をします。
〇「g = 経済成長率」は年平均1%~2%
「資産運用によって得られる富(r)は、労働によって得られる富(g)より大きい」ということ。
言い換えれば「裕福な人 (資産を持っている人) はより裕福になり、労働でしか富を得られない人は相対的にいつまでも裕福になれない」というわけなんですね。
別の記事でも書きましたが、「コツコツ貯金するのも大事です。でも余裕資金は投資に回したほうが良いでしょう」となるのだと思います。
関連記事 複利でお金を増やして富裕層に近づく -地道な努力が大切-

ジョセフ・P・ケネディ 氏(ジョン・F・ケネディ米国大統領の父親)より。
ある日、ケネディ氏がウォール街で靴磨きの少年に靴を磨いてもらった時に、その少年から「○○の株は買った方がいいよ」と勧められたそうです。
投資のプロのケネディ氏からすれば、普段は株に興味などなさそうな少年が株の話をしている事に大変驚いたそうです。
ケネディ氏は少年の話を聞いた後、近く株式市場が暴落するに違いないと判断し保有していた株を全て売却しました。
その後、実際に大恐慌が起き(1929年10月)、米国株は大暴落。事前に株を売却したケネディ氏は難を逃れたとのことです。
この大恐慌は世界恐慌と呼ばれていますね。
この靴磨きの少年の話は、”相場が天井に近いことを示すサイン“として、近く相場が暴落することの予兆として使われます。

この中でインデックス投資を始めた頃の僕は、最初の “稲妻が輝く瞬間“が刺さりましたね。
「セル・イン・メイ」という格言もあり、5月に売却して10月頃に戻る戦略も存在します。
まったく逆のことを言っているので面白いのですが、「セル・イン・メイ」というのはあくまでアノマリーなので根拠に乏しいですね。
なかなかリアルな投資仲間を作ることは難しいですが、いざという時に話のネタになるのではないかと思います。
皆さんの参考になれば幸いです。
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